コラム

民泊新法施行!民泊 2018.06.18

訪日外国人の急増や宿泊施設の不足などの事情により、急速に増加をしていた「民泊」。しかし、そのほとんどが法律の規定を満たさない違法民泊であり、トラブルが絶えないことは、当コラムでもご説明してきました。

その違法状態を解消するために、平成30年6月15日、住宅宿泊事業法、いわゆる民泊新法が施行されました。それでは民泊新法の施行により、今後、具体的にどのような影響が出るでしょうか。

1 民泊が急速に普及したわけ

そもそも、どうしてこんなに急速に民泊が普及したのでしょうか。もちろん、この背景には訪日外国人の増加による宿泊施設の不足や、ホテルなどではなく、より、一般の人の生活に近い形で宿泊をしたいという観光客のニーズがあったことも確かです。

しかし、最も大きな要因は、多くの不動産投資家にとって、民泊ビジネスが非常にうまみのあるものであったことだと個人的には考えています。

どういうことかというと、例えば居住用として貸せば家賃10万円のマンションでも、1泊1万円の民泊用マンションとして、20日貸し出せば、月20万円の収入が入ってくる計算となります。そこから、清掃費などのコストを差し引いても、居住用として普通にマンションを貸すよりも、大きな利益になるのです。

このため、交通の便のいい都市部や、主要な観光地を中心に、民泊ビジネスは急速に普及していきました。しかし他方で、民泊利用者とマンションの住民とのトラブルが多発したり、時には室内で犯罪がなされたりすることがありました。

民泊新法施行前も、民泊ビジネスを行うには、原則として旅館業法上の許可を得なくてはならなかったのですが、許可を得ていない違法民泊対策は後手に回っていました。

2 民泊新法の概要

上記のようなトラブルが多発した背景には、法整備が未熟であることが挙げられていました。そこで、民泊新法が制定されることになりました。

民泊新法により、民泊を行おうとする人は、都道府県に届出をすればよいことになりました。しかし、民泊用の建物に居住しない場合には、別に、国土交通大臣からの許可を得た業者に管理などを委託しなくてはなりません。また、年間の提供日数は180日(180泊)までと定められました。さらには、各自治体が独自の条例を設けることもでき、多くの自治体が独自に何らかの規制を設けています。

3 今後の民泊ビジネスのゆくえ

政府がairbnbなどの民泊仲介サイトに対して、届け出を行っていない建物の掲載をしないように要請し、サイト側もこれに応じたことにより、違法民泊はこれまでのように営業することが難しくなりました。個人的には、このようなサイトの対応は、法規制よりも民泊ビジネスに対する大きな影響があったのではないかと思われます。

そして、年間の提供日数に制限が設けられていることや、居住しない建物については管理を外注しなくてはならないことなど、民泊ビジネスは、少なくとも個人の不動産投資家が行うにはうまみが少なくなってきたといえるでしょう。

しかし、民泊が宿泊施設不足や、空き家問題の解消に役立ってきたのは事実です。ホテルではなく、実際にその場で生活している人に近い形で滞在をしたいという観光客のニーズも根強くあります。それにもかかわらず、強い規制がされることにより、民泊ビジネスが先細りになることも懸念されます。

また、今後、大手の仲介サイトを通さずに、民泊の届出をしていない建物を扱う、「闇民泊サイト」が出現しないとも限りません。今後も引き続き、民泊の活用と旅行者と周辺住民の安全や衛生の確保については、注意する必要がありそうです。

以上

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