コラム

離婚と税金のお話離婚 2017.06.26

AさんとBさん夫婦は、夫であるAさんが他の女性と交際をしていたことから、長い間別居をしていましたが、この度、正式に離婚をすることになりました。離婚に際して、以下のように取り決めました。

・AさんはBさんに慰謝料として200万円を支払う

・AさんはBさんに財産分与としてAさん名義の自宅マンションを渡す

・AさんはBさんが養育する子どもCさんの養育費として月5万円を支払う

さて、この場合、Aさん、Bさんは何らかの税金を支払う必要がありますでしょうか。

1 慰謝料について

慰謝料は、損害を補てんするものと考えられています。すなわち、慰謝料は、Aさんが他の女性と交際していたことによって傷ついたBさんの気持ち分のマイナスを、ゼロに戻すものですので、Bさんがプラスの財産を得たとは評価されません。

したがって、Bさんが支払いを受ける慰謝料200万円について、Bさんには課税されません。

2 財産分与について

(1) Bさんの場合

財産分与とは、結婚期間中に形成した夫婦共同の財産を清算すると同時に、離婚した一方の生計の維持や慰謝料も含めて、離婚時に相手方に金銭を渡すことと言われています。すなわち、もともと潜在的にBさんに認められていた持分を、Bさんが正式に取得することに過ぎないので、財産分与で得た財産には、税金がかからないのが原則です。

しかし、分与された財産が、夫婦の実態に即してもあまりに高額すぎる場合や、離婚が相続税や贈与税など、税金逃れのためになされたと考えられる場合には、過大な部分について、税金が課せられます。

(2) Aさんの場合

形式上、AさんはBさんに自分名義の不動産を譲渡したことになります。このため、Aさんには不動産譲渡税が課せられる可能性があります(不動産譲渡税については、こちらのコラムをご参照ください)。

実際にはAさんは、Bさんに不動産を譲渡したことによってお金を得ていませんが、不動産譲渡税はどのように計算されるのでしょうか。

この場合には、AさんはBさんに不動産を譲渡したことで、不動産の時価相当額の利益を得たと計算されます。すなわち、譲渡した不動産の時価を基に不動産譲渡税が計算され、Aさんに課税されます。マイホームを譲渡した際には、居住用建物の譲渡として、3000万円までの特別控除が受けられますが、実際にAさんにお金が入ったわけではないのに、税金を支払わなくてはならないことにご注意ください。

3 養育費について

(1) Bさんの場合

BさんはAさんから毎月お金を受け取ることになりますが、これは父親であるAさんの子どもに対する扶養義務(民法877条)によるものですので、所得税の課税対象にはなりません。

(2) Aさんの場合

養育費を支払っているということで、Aさんはその子を扶養控除の対象とすることができます。

以上

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